12月講演会報告

  講演題目:明治初期の漢語一斑
  講 演 者:木村秀次氏(千葉大学教授)

 明治期に漢語の使用が多いことは言うまでもないが、今回の講演では、時期を明治初期に限定して詳細な発表がなされた。講演の主旨は以下の通り。
 明治初期の漢語の隆盛はあたかも現代のカタカナ語氾濫に匹敵するほどのものであった。
但し、「読み」「字順」「用法」「意味」などについては、現在私たちが用いている漢語と異なるものが相当数見られる。
 また、西洋の言語(蘭、英、独、仏、露語など)を漢語に訳す場合も、
  (1)中国古代語の転用
  (2)近世中国訳の借用
  (3)日本で新たに造出
など、幾通りかがある。
 『西国立志編』を例にとると、白話語の取り入れなども見られるが、注目すべきは『英華字典』の活用である。この『英華字典』(時に『華英字典』も活用)が訳語に与えた影響は、明治初期の漢語を考察する上で見落とせない点である。


12月講演会

1.日時:平成14年12月21日(土) 午後4:30〜6:00
2.場所:湯島聖堂(講堂)
3.講演題目:明治初期の漢語一斑
4.講演者:木村秀次氏(千葉大学教授)

明治初期における漢語の特質の一端をたどる。特に中村正直訳『西国立志編』(明治3〜4年)の漢語を中心に、現在と意味の異なるものと、白話出自の訳語、の二点について触れたい。


   ※一般の方々の聴講も歓迎いたします。参加費は無料です。