第18回(通算48回)全国漢文教育学会大会閉会する

 去る6月15日(土)、16日(日)の2日間、盛岡大学を会場に学会大会が開催され、盛会のうち閉会しました。

1.研究授業(参加者56名)
 附属高校大松博典教諭による「五言絶句の漢詩を作ってみよう」という授業。五言絶句の形式、押韻、平仄等の説明後、詩語表を使っての漢詩作に取り組んだ。
研究授業 研究協議
2.史跡研修会(参加者33名)
 盛岡が生んだ賢人を一堂に集めた”盛岡市賢人記念館”の見学。次に原敬の生涯、活躍、遺品、交友等を展示紹介した”原敬記念館”の見学。
先人記念館 原敬記念館
3.大会(参加者80名)
 A.小・中・高の部の研究発表
(1)佐藤哲広氏(松風塾高等学校)の「古典T『論語』解釈としての一方法」
  古典Tの授業の中で『論語集註』を引用しつつ、『論語』の章句を解釈しようとの試みで、白文訓読、集註の利用という高度な実践研究発表。
(2)宮本義孝氏(盛岡スコーレ高等学校)の『学年別漢字配当表』に見られる漢字教育の曖昧さについて
  「学年別漢字配当表」にとらわれない、体系的、グループ別漢字教育の提唱。例えば、部首の中で関連させて学習させることの方が効果的である。
(3)千葉仁氏(東北文化学園大学)の「音による漢語の理解について」
  類似した漢字音を利用しての漢字学習の提唱。
開会の辞 佐藤哲広氏 宮本義孝氏 千葉仁氏
 B.大学の部の発表
(1)林稔氏(盛岡大学)の「虹字から見た中国古代の宗教と儀礼」は、「虹」の字源から始まり、文献学や甲骨文字・漢の画像石などの図像資料を幅広く駆使して古代の宗教儀礼に迫った発表であった。
(2)瀬尾邦雄氏(鶴岡高専)の「水野元朗における荻生徂徠と太宰春台の思想的受容について」と題した発表では、元朗の事跡を追いながら関係する文献を丁寧に読み解き、庄内藩学成立の一端について、詳細な考察を加えていた。
(3)湯浅邦弘(大阪大学)の「古典資料の電子情報化」懐徳堂文庫の古典資料を電子情報化して利用しやすいようにした研究発表。

 C.講演 「環日本海文化について」
日本海の潮流に乗って中国人韓国人等が到来して、異文化を伝えて、日本海をとりまく文化が形成されてきた。

瀬尾邦雄氏 懐徳堂文庫の電子化デモ 講演 閉会の辞

【第1日】6月15日(土) ◇研究授業 盛岡大学 受付(9:00〜10:00)
 10:00〜10:50 研究授業
  授業者:大松博典教諭 (盛岡大学附属高等学校)
  対象生徒:盛岡大学附属高等学校3年生
  内容:「漢詩の世界」絶句とは

◇研究協議(11:00〜12:30)
 助言指導:緑川佑介 (二松学舎大学附属沼南高等学校校長)
 司会:渡辺雅之 (筑波大学附属高等学校)

◇昼食(12:30〜13:30)
◇史跡研修会(14:00〜16:00)
  場所:盛岡市先人記念館・原敬記念館
  内容:見学

◇懇親会(18:00〜20:00)
  場所:つなぎ温泉「ホテル大観」

【第2日】6月16日(日) 盛岡大学 受付(9:00〜10:00)
◇開会式(10:00〜10:15)
 司会進行:大地武雄 (二松学舎大学)
 開会の辞:田部井文雄 (元千葉大学)
 挨拶:
  大会準備会代表 渡部英喜 (盛岡大学)
  盛岡大学長 加藤章
  全国漢文教育学会会長 石川忠久 (二松学舎大学学長)

◇研究発表(10:15〜12:15)
 <小・中・高の部> 場所:A405教室
 (1)「古典T『論語』解釈としての一方法」
     佐藤哲広 (松風塾高等学校)
 (2)「『学年別漢字配当表』に見られる漢字教育の曖昧さについて」
     宮本義孝 (盛岡スコーレ高等学校)
 (3)「音による漢語の理解について」
     千葉仁 (東北文化学園大学)
  司会:菊地隆雄 (東京都立小石川高等学校)

 <大学の部>場所: A205教室  (1)「『虹』字から見た中国古代の宗教と儀礼」
     林稔 (盛岡大学)
 (2)「水野元朗における荻生徂徠と太宰春台の思想的受容について―庄内藩学成立の一端―」
     瀬尾邦雄 (鶴岡工業高等専門学校)
 (3)「古典資料の電子情報化―懐徳堂文庫の場合―」
     湯浅邦弘 (大阪大学)
  司会:中村璋八 (駒沢大学名誉教授)

◇記念撮影(12:15〜12:25)

◇昼食・全国理事評議員会(12:25〜13:25)

◇記念講演 「環日本海文化について」(13:30〜14:45) 場所:A205教室
  講演:加藤章 (盛岡大学学長)
  司会:橋俊和 (盛岡大学日本文学科科長)

◇総会・閉会式(15:00〜15:30)
  閉会の辞:谷川英則 (元大妻女子大学)